SWITCH 藤原新也+本木雅弘 2009
11月号(対談後編) 内容がとても面白いです。
句読点の位置がおかしかったり、意味不明な引用箇所が出てきたり、編集面は少しずさんな気がしますが(笑)、たぶん、誌面ではカットされた話もいろいろしているんだろうなあ・・と思います。
デニーロに会った話、「実際はオフレコですが」と本木さんが言ってますが、何がオフレコだったのかなあ(笑)。デニーロ関連でももっと色々な話をしているんでしょうね。
藤原さんの「耄碌世界」「静けさは人生最後の3日間で良い(煩悩が面白い)」と言う言葉が印象的でした。
「耄碌の世界」という言葉から、認知症になりはじめた統合失調症の人は、統合失調症が認知症で薄められて、(その方が楽に生きていくためを考えると)良いバランスになる時期があるという話を思い出したりしました。(藤原さんのいう「耄碌」はそれだけじゃ無いっぽい感じでちゃんとはわかって無いんですが)
藤原新也さんの人間や世間を見る目、言葉の使い方は面白くて印象に残ったところはいろいろあったけれども、ガンジスを流れる死体は一旦底まで沈むと浮かんでくるが、中途半端に沈むと浮かばないなんて、もちろん本当なんでしょうが、ちょっと怖い…。そして、「その人の器とか素質に応じて、なるべき姿になっているんだ」という話はいたく身に沁みましたね。海辺のアトリエ…、随分長い時間の滞在だったようなので、本木さんにとっても充実した楽しい時間だったのでしょうね。
それにしても、おくりびとのニューヨークタイムスでの批評、見て見ぬふりをしていたのに、あそこまで事細かに言わなくても…なんて思って。本木さんはその評に対して「その理由もわかるつもりだし、一般的にはいいよという、いわゆる平凡の大切さも感じている」と言ってましたが、そもそもこの映画はニューヨークタイムスなんかで取り上げられるなんて思いもしないでつくられたものだったのに、今のこの時代の風に乗ってアカデミー賞まで飛んでいってしまったんですよね。
そういう目で見れば、とても狭い範囲での話なのに、身近に同じような理由で子供を捨てた人がいて、どちらも男の子で年齢も同じ6歳なの?とか、細かいことを言ったらキリがないし、どんな映画でもそれは同じだから、私はある方が書かれたおくりびと評に同感、というつもりでいるんです。
http://runsinjirun.seesaa.net/article/110710244.html
(ほかにも数回、公開直後、そしてオスカー受賞後にも書かれている)
それよりも、ロバート・デ・ニーロさんももちろんこの映画を観てくれたでしょうから、どんな感想を言われたのか、そっちの方が興味があります。もしかしてそれがオフレコ? まさかね。
>cafeteriaさん
もともとおくりびとに肯定的なcafeteriaさんと、否定寄りの私とでは受け止め方は真逆なんだろうなとは思いますが、
>ある方が書かれたおくりびと評
とても面白く拝見しました。
でも、アンゲロプロス、黒沢清「だけ」を好きな人がいたとしたらその通りかもしれないけど、むしろ、映画好きを自認するほどの人の多くは、おくりびとを誉めてた気がします。そういう意味では、映画通好みの映画でもあったんじゃ無いでしょうか。
ついつい面倒で、結局好みでしょ?とか言ってしまうけど、映画自体を評価するには、本当は映画に対する年季と教養が必要で、「寝っ転がってもわかる映画」の良さ(本木さんのいう、「平凡」が良い・・)ほど、逆に年季というか、ひととおり一巡して基準視点みたいなのを持ち合わせた人のほうが、ちゃんと評価できるってこともあるかも。
基準視点を持っていない私は、それ未満の問題で、この映画と相性が悪かったという事だと思います。せっかくの機会なのに惜しい事でした。しかし、アカデミー賞のときは、オリンピックやワールドカップで日本選手を応援するような感じで、え?準決勝まで行っちゃった、え?決勝まで行くの?え?ブラジルに勝っちゃったわけ??みたいに単純に勝負!っていう感じで盛り上がらせてもらいましたから、それはそれで良しとしなければ。
しかしスポーツの勝ち負けじゃ無くて、やっぱり映画ですからね(笑)。本音は自分自身でも「20年に見た全部の映画の中でも指折りの感動」とまでは思えなくても、少なくとも「この20年に見た日本映画で最高だった」くらい思うことが出来ていればなあ、と思います。
>ニューヨークタイムズでの批評
に関連して、藤原さんの「整合性がありすぎて」みたいな話は予想の範囲内だったんですが、本木さんのエンディングというのは難しい、みたいな話が作り手の側のスタンスっていう感じで面白かったです。そういえば、奇しくも、ワルツウィズバシール(youtubeで食いちらかしただけでちゃんと見ていない映画を語るのも何ですが・・)は、たぶんエンディングが色々な意味でとても重要な映画なんだよなあ・・とか思いながら読んでました。
放映が1ヶ月後に迫り、最近は「坂の上の雲」の話題が多くなっているようですが、「おくりびと」もまだまだ頑張ってる(笑)みたいですね。ちょっと忘れ気味になると、菊池寛賞とか蓼科高原映画祭とか出てくるんですから。
>こんぶさん
対談の中で、「テーマはいいが映画として薄いし浅い」とニューヨークタイムスに書かれたというのが出ていたので、あの「おくりびと評」を思い出したんですね。もちろん映画のプロフェッショナルたちが選ぶキネマ旬報等でも一位だったんですから、ただわかりやすいだけじゃなかったことは言うまでもありません。
モントリオールでのグランプリを皮切りに、オスカーほかいろいろな賞を獲ったおかげで、映画本来の目的である多くの人に観てもらえて、結果として興行的にも大ヒットしたことは本木ファンの一人として本当にうれしかった。何度か映画館に観に行きましたし(10月末のピカデリーでのヒット御礼舞台挨拶にも行きましたよ)、プロ・アマ問わず映画評・ブログというものをあんなに読んだのも初めて。結構面白いんですね。いよいよ始まる「坂の上の雲」でも、主役を務める本木さんに対する注目度も違ってきてるんじゃないでしょうか。
ここ10年近く、私的にはいいなと思える映画がなかったし、本木さんにとっても、そろそろこの辺で一つヒット作をと切望していたものだから、 「今だ! !」とばかり応援にも随分力が入りましたね。オスカーも日本映画初だからこそぜひこの映画でと。2度目、3度目とは全然違うと思うから。
でも、確かに「おくりびと」がトータルで見れば一番いい映画であるとは思っていますが、一番好きかと聞かれたら、ベスト3には入るけれども一番ではないんですね。ですから、やっぱり結局は好みによるということになるんじゃないでしょうか。
イギリスでの「おくりびと」公開はないようなので残念というコメントが入ってましたね。「戦場でワルツを」は今月末から始まるようですが、「ザ・クラス」は日本では公開されないらしいです。カンヌでパルムドールを獲った作品のオクラ入りは歴史上ないんじゃないかと出ていました。いろいろ難しいものなんですね。
あぁ、戦場でワルツ、とうとう公開ですか。
ザ・クラスのほうは残念ですね。
洋画の興業が不振だからかなあ。
ワルツに比べて、地味そうだし、どちらかと言うことだと
ワルツのほうになっちゃうんですかね。
イギリスでのおくりびとも、そんな感じだったのかも知れないですね。


藤原新也さん撮影の本木さん
・1枚目 坂の上の雲
・2枚目 ちょっとWHITE・ROOM?
・3枚目 東京漂流
・4枚目 全東洋街道
[大型本]
[大型本]